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公開日:2018.10.29
/ 最終更新日:
映画・ドラマ

グッド・ドクター5話感想 – 「守る」という言葉に込められた意味(ネタバレ有)

新堂先生

8月9日の夜に放映された「グッド・ドクター」の5話。
コードブルー以来、毎週欠かさず見ている医療系ドラマです。

といっても、毎回見ながら号泣してしまうので、録画分を金曜夜もしくは土曜日に消化しています。
(リアルタイムで木曜夜にみたら、翌日仕事にならない 笑)

第5話は天才ボーイソプラノ歌手、羽山響くんとその父親にまつわる話でした。
いつものようにティッシュボックスを何度も手繰り寄せながら見ていて、今回のテーマは「守る」という言葉に尽きるのかな、という気がしていました。

「夢を叶えさせてあげる」と「夢を見守る」。

第5話の中で響きくんの父親や新堂先生などが言ったこの言葉を中心に語っていきたいと思います。

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簡単なあらすじ

院内で合唱を披露するお楽しみ会を間近に控えた東郷記念病院の小児科。

天才ボーイソプラノ歌手・羽山響の大ファンである武智倫太郎ら子供たちと新堂先生らが、テレビから流れる響の歌声に聞き入っているところから物語は始まります。

ドイツでのリサイタルに向けて練習に励む響が、喉の不調を訴えて病院に運び込まれてきました。早急の手術が必要でしたが、術後に影響が出ることを懸念して父・徹郎は手術に反発します。

一方、新堂先生は高山先生から画像診断科への転科を求められてしまいます。

※詳しいあらすじはこちら
『グッド・ドクター』 – フジテレビ

※以下、ネタバレ有りです。

明らかになった高山先生の過去、響くんの父親の思い

高山先生の新堂先生に対する態度に疑問を抱えていた瀬戸先生は、ある日高山先生から自閉症であった兄の話を聞きます。

瀬戸先生に打ち明ける高山先生

高山先生の過去

兄が唯一自分から「やりたい」と言った整備士の職に就かせてあげようと奔走し、なんとか働ける場所を見つけてあげた高山先生。

しかし、働いてみると兄は職場の同僚たちからつらく当たられ、ある日、とうとうパニックを起こして電車が近づいてきている踏切に飛び込んでしまい命を落とします。
兄を思った高山先生の行動が、結果として最後には兄を追い詰めることに繋がってしまったんです。

父親の思い

一方、父親・徹郎は、妻(響くんの母親)を亡くしたあと、息子・響くんの「夢を叶えてあげたい」との一心で、才能を伸ばすためにできることは全てしてあげ、尽くしてきました。

その過程で、響くんは「歌がうまくなるほど、お父さんは僕を見てくれなくなった」という寂しさを感じるようになっていました。

そんな中明らかになった喉の不調。

瀬戸先生・新堂先生はじめ医師たちは少しでも早い喉の手術を提案しますが、術後に高音が出なくなる可能性があると知った徹郎は猛反対。
痛みだけ抑えて欲しい、来週のドイツでのリサイタルには絶対歌わせる、と言い首を縦に振りません。

そこだけ切り取ると「なんてひどい父親だ」となるんですけど、それは徹郎なりの息子を思っての行動でした。
息子に「夢を叶えさせてあげる」ために、全力で尽くしてきた結果。
故に、徹郎は響くんが大きく飛躍する契機となるドイツでのリサイタルを諦めることはできないと言います。

そして対応に苦慮する医師たち

院内では、響くんが有名人ということもあり、及び腰な雰囲気も漂います。

まあ、当然人気商売なところもある病院ですし、何かあったときのインパクトを考えて腰が引けるのもわかります。
しかし、新堂先生は響くんの声にならない思いに耳を傾けながら、やはり手術の早期実施を求めます。

手術の早期実施をもとめる新堂先生

 

手術のリスクをなんとか回避できないか探りつつ、新堂先生は「響きくんの夢を守りたい」と思いを瀬戸先生に告げます。

この新堂先生の「夢を守りたい」という言葉。
父親・徹郎や弟・高山先生の「夢を叶えさせてあげたい」という言葉。

この対比に第5話の全てが込められているように思いました。

「守る」「見守る」ということ

相手を思ったはずの行動が・・・

おそらく、妻を亡くしたあとの徹郎は、彼なりの純粋な思いで「息子のために」あらゆる手を尽くす道を選んだろうと思います。息子に苦労はさせない、息子が幸せになるように、と考えて。

しかし、その思いが逆に響くんを苦しめていました。

息子への思いが徹郎を駆り立て、息子が見えなくなっていた。

そしてその徹郎が言う「叶えてあげたい」という言葉に象徴される、父親のエゴ。
高山先生と兄の話でも似た構図を見て取れます。

原点が「相手を思っての行動」だったとしても、いつか知らないうちに相手への理不尽な強制力になってしまうことへ、第五話は警鐘を鳴らしていたんだと思います。

一方で、新堂先生は響くんを「見守り」ます。
細かく響くんを導く手を探すのではなく「夢を守る」ことを選択します。

響くんの苦労を取り払う、取り払わない、とかそういう話じゃなくて、ただ、響くんが夢を叶えられる道を残すために全力で尽くす。
(ある種必要以上に)積極的な手を差し伸べる「叶えさせてあげたい」というエゴはそこにないんだろうなと思って泣きました。
今日、何度目かの号泣。

「見守ること」は相手の気持ちに寄り添うこと、という強いメッセージを感じました。

瀬戸先生の「守る」「見守る」

今回、新堂先生が子どもたちを思って起こした行動へ向けられた制止・非難の声に対し、瀬戸先生が慌てて割って入った場面が大きく2つありました。

1つは、響くんが病室から消えたことに医師・徹郎などが慌てる中、ひとり新堂先生が「居場所は知っているけれども言わない」と口を結んだ場面。
2つめは、倫太郎くんの病室で子どもたちに合唱させた場面。

どちらも新堂先生への非難に対し、瀬戸先生がとっさに声をあげて割って入り、周囲の大人たちに「見守ってください」と必死に求めました。

新堂先生が病院に来た当初は、瀬戸先生も「医者ならこうするべき」「一人前の医者として」「普通なら」といった、常識という名の理不尽をもって新堂先生を責めました。
もちろん、その気持ちはすごくよくわかります。

実際、自分の職場(医療の現場とIT企業という違いはありますが)に新堂先生がいたら、やはり「常識」「暗黙の了解」「普通」などの「きまりごと」通りに事が運ばない状況で、彼につらく当たらない自信はありません。
たぶん、思い通りにならない仕事にいらいらして当たり散らしてしまうと思います。

でも、瀬戸先生は新堂先生の行動にはきちんと理由があることを知り、その行動が突拍子も無いように思えても、誰かに寄り添おうとしての結果であることを知りました。
だから、訳がわからなくてもまず新堂先生の行動を「守って」、その成り行きを「見守る」んです。

そして、素直に「医者として新堂先生から見習うことが多い」と言えます。
めっちゃ心根のいい人だなぁと毎回心を打たれます。

自分にはない、潔さ、強さ。

新堂先生の思いに心動かされ、ままならない医療現場や周囲との関係に心苦しくなって、瀬戸先生の強さに心打たれ・・・
毎回、いろんなメッセージを届けてくれる作品だなぁとしみじみ思います。

やはり最後にたれ込める暗雲

そして次回への布石となるラストシーン。
やはり副院長が暗躍します。

融資を断られ続け、弱る理事長に自らの計画書を渡して一言。
「お父さんから引き継いだ病院を守りたいでしょう」

病院の危機も、救いの手も自作自演で、自分の利益のための行動なのに、副院長も「守る」という言葉を使っているのに、どうしてこうも嫌な響きを残すんでしょう。

次回を見るのが怖いような、早く見たいような・・・

※記事内の画像は『グッド・ドクター』 – フジテレビよりお借りしました。

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